公明党 中野区議会議員 小林ぜんいち 確かな政策!抜群の実現力!

議会発言

平成23年第2回定例会一般質問〈質問の詳細〉

 公明党議員団、小林ぜんいちでございます。区民の皆様、支持者の皆様の御支援を賜り、今回初当選をさせていただきました。一生懸命に、そして、誠実に努めてまいる所存でございます。諸先輩の皆様、御指導のほどをよろしくお願い申し上げます。
 それでは、平成23年第2回定例会に当たり、公明党議員団の立場から初めての一般質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  初めに、3月11日の東日本大震災におきまして多くの方々が被災をされ、心よりお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられました方々の御冥福を衷心よりお祈り申し上げます。
 私は、5月の後半、公明党議員団の先輩とともに、被災地、宮城県仙台市と東松島市を訪ねてきました。そこで、テレビや新聞報道では伝わってこなかった鼻をつく異臭など、震災を五体・五感で強く感じてきました。そして、現場に足を運び、見聞きすることの重要性を改めて痛感してきた次第です。

 1、震災・防災対策について
 震災・防災対策についてお尋ねいたします。 今回の大地震を機に、中野区地域防災計画を新たな視点で、新たな角度から大きく見直さなければならないと思います。  初めに、原発事故により放射線測定と正しい知識の普及と啓発についてお伺いをいたします。今、子どもたちを持つ保護者の間で放射能に対する不安が大きく広がっております。私たち公明党議員団は、6月1日、区立小・中学校、幼稚園、保育園等の放射線量の測定をすべきと区長に要望いたしました。東京都では、都内100カ所での測定を開始し、各自治体に測定器の貸与を始めています。区民の皆様は放射能の収束が見えず、日常生活に不安が続いています。その不安に対し、特に未就学児童のいる施設である園庭、また、校庭、プール、公園などの測定を行い、安全・安心のため測定値を示してほしいと思っています。測定は不安をあおるものでなく、安心確保のためのものであります。そこで、区内の放射線量測定の方策を明らかにし、結果を速やかに公表すべきと思いますが、御見解をお伺いいたします。
 さらに、放射能の何が怖いのか、わかりやすく示す必要があります。私は、先月14日、中野区と社団法人中野区医師会との共催による「放射線のひみつ」と題する講演会に参加をしてきました。小さなお子さんをお持ちの保護者をはじめ、150名の予定に対し200名近い多くの方々が参加をされており、関心の高さを感じました。私も初めて専門家による講演を聞き、放射線の人体への影響やベクレル、シーベルトなどの数値について知り、放射能教育が必要と強く感じました。原発事故後、放射能についてテレビ、新聞などで多くの専門家が解説をしています。しかし、身近に放射線の正しい知識が少なく、水、食材をはじめ、放射線について風評にあおられてもいます。そこで、好評だった講演会やセミナーを保育園、幼稚園、小学校などの保護者をはじめ多くの区民の皆様へ、正しい知識の普及と啓発のため地域でも行ってはいかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 また、区長へ私たち公明党議員団は、測定をすることと同時に放射能の正しい知識と情報が必要と申し入れを行いました。これに即座に対応していただき、小冊子を配布されたことを高く評価しております。そこで、放射線についてわかりやすく解説されたこの小冊子を、一番心配されている保育園、幼稚園、小学校の保護者などをはじめ、多くの区民の皆様に配布の拡大をしてはいかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 次に、小学校児童の登下校、帰宅対応についてお伺いをいたします。今回の地震は、都内で多くの帰宅困難者が出ました。それによって特に困ったのが低学年の子どもたちであります。地震が児童・生徒の下校時刻に当たったことにより、学校によりさまざまな下校方法がとられました。それは、引き渡し、集団下校、各自下校、一部引率、宿泊と、また、それらの組み合わせがありました。このように学校の対応がさまざまな中、保護者御自身が帰宅困難者になり、連絡の電話がつながらず、迎えの態勢もとれない方が多くいました。また、児童は学校から帰されたが、いつまでたっても保護者が帰宅できない。一方、学校で預かっていると思っていた保護者もおり、そこに混乱の起きた方もいました。そこで、中野区として学校の登下校、帰宅対応を、一定規模以上の地震が起こり帰宅困難者の発生が予想される場合は学校で預かるという、預かり・引き取りの緊急時の避難基準を設けてはいかがでしょうか。その上で日ごろの防災訓練に保護者も参加するなど、対応の充実が必要と思います。いかがお考えでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 次に、小学生の防災ずきんについてお伺いいたします。今回の地震時、学校では、先生方は防災ヘルメットをかぶり、児童は防災ずきんをかぶったところがほとんどでした。防災ずきんは、校舎が木造で、かつ2階建てが中心の時代に使い始めたものであります。現在の校舎は鉄筋コンクリート造で、3階から4階建て、また、使用材料も木質系の材料から、コンクリートをはじめ、ガラス、金属、重量物などと大きく変化をしております。さらに、避難・帰宅経路の建物構造も鉄筋コンクリート造や鉄骨造などがあり、また、外壁仕上げもタイルやカーテンウオールなど多岐にわたっております。ひとたび大地震が発生すると、私たちのまちでは、今回も多く見られましたが、屋根瓦の落下、外壁タイルの剥離・落下、窓ガラスの破損、また、看板等工作物の落下に見舞われます。そこで、学校の防災ずきんを防災ずきん型ヘルメットにかえることが、未来の宝、あすの中野を担う大事な子どもたちの命を守るために必要と思います。
 ここに、注文が殺到し、なかなか手に入らない子ども用の防災ずきん型ヘルメットを用意しました。かぶります。こういうものです。これは、ヘルメットの上から防災ずきんをかぶせたタイプのものです。今、折り畳めるヘルメットとして売れており、東日本大震災直後から注文が殺到し、納品まで4カ月待ちとのことです。2枚重ねのポリプロピレン樹脂でできております。畳むと厚さが3.5センチ程度。収納も持ち運びもしやすい。2005年、福岡沖地震で、ビルから割れたガラスが降り注ぐ様子を見て開発されたヘルメットです。厚生労働省の保護帽規格に合格し、2008年1月から発売しています。私は先日、防災訓練をしている学校を見てまいりました。先生の指示など話を聞くときには、現在使われている防災ずきんでは聞こえにくいのですが、防災頭巾型ヘルメットでは聞こえにくいということがありません。ずきんでは1度はずして聞きますが、防災頭巾型ヘルメットではその必要がありません。現在、小学生が使用している防災ずきんを防災ずきん型ヘルメットに変更し、導入すべきではないでしょうか。私は、区内小学校の新1年生が入学するときに、学習備品セット、帽子、ランドセルカバーなどと一緒にお渡ししてはと思いますが、いかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 次に、災害時の避難設備を整えた民間建物の活用についてお伺いをいたします。日ごろ高齢者が自宅から避難所まで、徒歩で坂道を、また、幅の広い幹線道路を渡り、10分から15分以上もかかる地域が多くあり、また、避難経路は狭隘道路や危険な箇所も多くあります。こうした中で災害が起きた際、公的な避難施設だけではなく、地域の住民も利用できる民間施設の活用を積極的に図ることの重要性を感じます。東京都では、自助・共助の観点から都心の民間事業者に協力を求め、災害時の収容人数の増員や備蓄について検討を始めております。また、荒川区では今年4月より、一定規模以上の建築物、延べ床面積1,000平方メートル以上の建物、または15階建て以上の集合住宅で、地域住民の避難用スペースを確保できる建築物を対象に、災害時地域貢献優良建築物として認定、応急活動の資機材の購入費用の助成も行っております。避難設備の整った民間建物を活用していくことについて、区長はどのようなお考えをお持ちでしょうか。お聞かせください。
 中野区として一定規模以上の建築物を新築、または既存建築物の大規模改修を行う際、防災用倉庫、自家発電機、受水槽、災害時協力井戸、防火水槽、応急活動資機材などの災害時応急機能のある設備を設置した民間建物の推進と活用、費用負担も検討すべきではないでしょうか。御意見をお伺いいたします。
 また、中野区が地元の自治体として、将来的には一定規模以上の民間建物へ、防災・震災対応機能のある設備設置の義務化と条例化をすべきと考えます。御見解をお伺いいたします。
 次に、防災無線のスピーカーによる放送の改善についてお伺いをいたします。先日地元の方から、我が家は防災無線が聞こえない、また、ある方は何を言っているか聞き取れない、わからないと御相談を受けました。現在、防災情報をはじめ光化学スモッグ注意報などの情報を防災無線により区民の皆様へお伝えをしております。しかし、放送がほかの建物への反射により二重、三重になり聞き取りにくかったり、また、建物の高層化、形状の複雑化などにより聞こえない地域が出ています。区の防災・都市安全分野でもスピーカーの方向を変えるなど工夫をしていただいているようですが、なかなか改善し切れないのが現状です。区民の皆様は、身近な行政・中野区役所という、自治体からの正しい、そして正確な情報伝達を望んでおります。建物や地域環境の変化に対応し、また、屋外でも、家の中でも、高齢者の皆さんをはじめ区民の皆様に等しく情報が確認できるよう、現在ある防災スピーカーによる伝達だけではなく、新たな伝達方法を至急考えるべきときが来ていると思います。
 埼玉県狭山市では、電話での有料音声自動応答サービスを平成22年より開始しています。また、神奈川県座間市でも音声自動応答サービスの導入を進めております。そこで、行政防災無線で放送した内容と同じものを家庭の電話機で何度でも確認できる音声自動応答サービスを使ってはいかかでしょうか。御見解をお伺いいたします。  また、防災無線に内容の違いを判別できる警報音などを入れ、どなたにもすぐわかる変化のある放送を検討してはいかがでしょうか。また、中野区のホームページへのアップ、駅での電光掲示板を使った表示、無線LANにも対応するシステム構築、公用車を活用しての放送など、あらゆる手段を活用し、確かな情報配信を検討してはいかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 次に、防災・震災専用オートバイの導入についてお伺いいたします。3月11日の交通事情は、電車の運休、主だった道路では自動車の渋滞、歩道では大勢の帰宅困難者が行き交うなど、深夜まで大きな混乱が続きました。大震災が起こると、建物や塀などの損壊や倒壊、人・車の渋滞などにより車の使用がさまざまに制限されます。また、日ごろ狭隘道路の多い地域へ情報伝達や避難物資の運搬にも影響が出ます。そこで、広報を含めた迅速な対応のできる防災・震災専用のオフロード型オートバイの導入を検討してはいかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 また、震災時の物資運搬などに御協力のいただけるバイク便や宅配業者との協定を結ばれてはいかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 次に、大規模空間のある施設の震災時の天井落下防止についてお伺いをいたします。今回の大地震で大型施設の天井が落下し、都内のある施設では重軽傷者のほか死亡者も出てしまいました。区内小・中学校の体育館、屋内プールをはじめ、区内の大規模空間のある施設で天井仕上げ材の取りつけ状況や天井内部の確認、点検は行われているのでしょうか。また、今後の落下防止対策の取り組みについていかがお考えでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 次に、避難所の開設基準についてお伺いいたします。私は3月11日、区内を歩いている最中、大地震に遭遇しました。そのとき多くの方々が道路に飛び出し、広場に、公園にと集まり、余震の続く中、不安な時間を屋外で過ごしました。こうした状況の中、中野区内の避難所は開設されませんでした。結果的には大地震発生の14時46分から1時間29分後の16時15分に避難所開設の指示が出され、2時間過ぎの17時以降、順次、避難所の中でも拠点医療救護所を設置する避難所が開設されたのみでございます。中野区地域防災計画による避難所の開設は、「区長が認めたとき」、「なお、避難所は大地震が発生し危険が切迫している場合、もしくは、避難の勧告または指示が発令されたとき等に、あらかじめ指定された区職員、施設管理者、地域防災会の要員が協力、また、それぞれが独自に開放できることとする」とあります。しかし、今回の大地震の際、区民が避難所に赴いたときは、指示がないから開放できない、開放しないと断られたそうです。区民の中には耐震強度の低い木造住宅などの建物に住まわれ、余震の続く中、不安な時間を過ごされた方もいました。また、時間の経過とともに携帯電話を含め電話が通じにくくなり、連絡、連携のとれなくなる状況も起こりました。
 そこで、ある一定規模以上の地震が発生した場合、避難所を短時間に区職員、施設管理者、地域防災会の要員が協力、それぞれ独自に開放できると現場で判断ができるよう改めてはいかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 次に、防災拠点、避難所食料の備蓄量についてお伺いをいたします。中野区地域防災計画による避難所の食料備蓄の量は2食分です。1日分もないのです。3食目以降の不足分は、市場の流通をはじめ、災害時における応急物資の調達に関する協定書により調達ができるようになっています。しかし、さきの大震災の折には、交通機能の麻痺から流通が遅れ、震源地に近い被災地での工場の損壊などにより、避難所をはじめ小売店でも物資が計画どおりに調達できず、不足が生じました。そこで、中野区において日常生活に対応できる物資量の準備が必要と思います。まず、避難所食料の備蓄量を2食分から拡充すべきと考えます。御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。

 2、高齢者等の見守り支えあいについて
 高齢者等の見守り支えあいについてお伺いいたします。昨年来より無縁社会と言われ、高齢者の世帯が増えております。今、家族や地域の方々による支えあいをはじめ、震災を経験した今、地域での包括的な支えあいをさらに充実していくことが求められております。昨年示された「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」によりますと、区では24時間365日対応可能な体制を構築とうたわれています。見守り支えあい体制の方策にはさまざまな手法がありますが、その一つに傾聴ボランティアがあります。高齢化社会の中で、ひとり暮らしや家族との会話の少ない日中独居高齢者に、不安の解消のため、同じ世代の高齢者が顔と顔を合わせ、話に耳を傾け、聞いてあげ、寄り添ってあげることが大事な支えあいになると考えます。
 千葉県船橋市では、シニアピア・傾聴ボランティアが高齢者の話に耳を傾け、聞くことを通し、また、心に寄り添うことで、平常心や自立心の回復など心のケアを図っています。この傾聴ボランティアは、活動に先立ち、傾聴の技法・技能の習得のため、40時間以上の養成講座を受講しています。現在までに361人が受講し活動しています。東京都には見守り包括補助制度があり、傾聴ボランティアには2分の1の補助があります。すこやか福祉センターを核として、支え切れない部分を地域の皆様方を募り、見守りボランティアの育成と活動を区が積極的に後押しをすることで、支えあいを大きく前進させます。そこで私は、傾聴ボランティアとその育成が地域見守り支えあいを図っていく上で大変に重要と思います。御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。

 3、中野駅周辺の回遊性について
 中野駅周辺の回遊性についてお伺いをいたします。私は中央三丁目、四丁目地域にお住まいの皆さんから、中央地域から南北方向のもみじ山通りへ向かう、住民の足であるバス路線がなく不便だとの声をよく聞きます。そこで、中野駅南口のまちづくりなどにあわせて、文化施設であるなかのZEROホールと第九中学校移転跡地へ新築が予定されている運動スポーツ施設とを結ぶ交通機関が、魅力に満ちたまちづくりと高齢化社会に対応した利便性の確保のために必要と思います。中央部地域と中東部地域を一体に考えた都市計画をもとに、中野駅周辺の総合的整備、中でも中野駅を中心に大久保通り、早稲田通りともみじ山通りの東西と南北とを結ぶ交通網として、ぜひ路線バスの導入を図ってはいかがでしょうか。御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。

 4、桃園川緑道について 
 桃園川緑道についてお伺いをいたします。私の住む中央地域には、中野区の東西、新宿区境から杉並区境に至る、さまざまな草花も咲き誇り、憩いの散策道として、また、ランニングコースとしても最適な桃園川緑道がございます。平成6年3月に緑道が完成し、17年がたった今年5月2日に公園として告示され、2,300メートルにも及ぶ新たな公園がスタートしました。しかし、この桃園川緑道は、路面の舗装等の剥離が激しく、また、きれいな花の咲く花壇はごみやたばこのポイ捨てなどにより、お子さんをはじめ地域の方々の憩いの場からは大きくかけ離れた施設状態になっております。また、公園の出入り口は、植栽プランターや入り口ガードにより、車いすがスムーズに移動できない場所もあります。そこで、桃園川緑道が公園になった今、路面やスロープ、出入り口など、さまざまな施設の補修・改修の整備を行ってはいかがでしょうか。また、公園使用方法の看板掲示と、新たな公園を地域の皆様方へアピールするためパンフレットを作成し、お配りしてはいかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 また、桃園川緑道の東端、中央一丁目には新宿区と接する神田川四季の道があります。しかし、神田川四季の道と桃園川緑道の交差付近には公衆トイレがないため、近くのコンビニへ駆け込んでおります。そこで、この地域に桃園川緑道の整備とあわせ公衆トイレを設けてはいかがでしょうか。ご見解をお伺いし、この項の質問を終わります。
 以上、私のすべての質問を終わります。大変ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 小林議員の御質問にお答えいたします。
 放射線問題に関する正しい知識の普及、測定の方策という内容についてであります。区は、現在はさまざまな状況から、中野区内は放射線に関して安全な状況にあると考えているところでありまして、本格的な測定の予定は持っておりません。しかしながら、将来本格的な測定が必要となるような状況の激変、そうしたことに備えるため、空間放射線量の試測に取り組んでまいります。試測の結果につきましては、分析の上、区民にわかりやすい形で公表する考えであります。
 学校のプール等についての御質問もありました。学校のプールは、使用開始までにたまっていた水を排水し、清掃を行った上で新たな水道水を注水しております。水道水からは放射性物質は検出されていません。また、公園にあるじゃぶじゃぶ池のプールについては、使用日ごとに水の入れかえを行うこととしております。したがいまして、学校プール、じゃぶじゃぶ池等についての測定については考えておりません。
 それから、知識の普及、講演会等についての御質問もありました。区は、今回策定した「緊急対策中野2011」で、放射線に関する知識の普及のための小冊子の配布等を通じて、放射線に関する知識の普及を行うことといたしました。さきに医師会と共催で行った講演会についても、区民ニーズの把握に努め、再度検討していきたいというふうに考えております。
 それから、小冊子の配布についてですが、区ではこの放射線に関する小冊子を3,000部購入いたしました。そして、地域センター、すこやか福祉センター、区役所、子ども相談総合窓口、保健所等で配布をしているところであります。この小冊子の配布については、中野区ホームページにおいて広報するほか、6月24日に配信予定の、なかの子育て応援メールマガジン等に掲載するなど、子どものいる世帯をはじめ、広く区民への周知を図っていきたいと考えております。また、保育園、幼稚園には、保護者に閲覧していただく保護者閲覧用も配布をしているところであります。なお、この配布のさらなる要望ということにおこたえしていくため、追加配布についても検討していきたいと、こう考えております。
 それから、避難所の開設に関連しての御質問がありました。地域防災計画の中で避難所については、1、要収容救護者が多数見込まれるとき、2、区長が必要と認めたときに開設すると定められております。今回、災対本部では、この規定に基づいて17カ所の避難所開設を指示しました。一方で、大地震が発生し危険が切迫している場合には、区職員、施設管理者、地域防災会の要員が協力して開設できるといったことにもなっております。一部の避難所では、こちらの規定に着目して設置の必要性を感じた関係者が、率先して開設に向けた行動をとっていただいたところもありました。こうした避難所開設にかかわる行き違いの状況を踏まえて、対象となる災害についての規模を明記するなど判断の根拠を確立して、現場判断で速やかに避難所を開設できるよう、地域防災計画見直しの中で検討していきたいと、こう考えております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 震災・防災対策について、小学生の下校、帰宅後の対応についての御質問がございました。3月11日の大地震の発生を受け、教育委員会として、在校中に震度5強以上で、かつ交通機関がとまっている場合の対応について、小学校は原則として保護者に引き渡しを行い、引き渡しが完了するまでは小学校等で保護することといたしました。
 また、保護者の防災訓練についての御質問もございました。引き渡し訓練時等におきまして具体的な想定を示しながら保護者への啓発を行うなど、より充実した内容となるよう検討してまいります。
 次に、防災ずきんについての御質問がございました。防災ずきんにつきましては、保護者が価格と性能を吟味して私費で購入するものでございます。小学生の発達特性を踏まえますと、取り扱いが容易で安全な素材が望ましいと考えております。今後、安全性が高く、児童の取り扱いやすい防災ずきんが普及すると考えられますので、そうした中で学校への情報提供を行っていきたいと考えております。

〔都市基盤部長服部敏信登壇〕

○都市基盤部長(服部敏信) 私からは、震災・防災対策のうち何点かの御質問、また、そのほかにも中野駅周辺の回遊性等々の御質問にお答え申し上げます。

 まず、震災・防災対策のうち、民間建築物への防災対応機能の配慮ということの御質問がございました。区では、さきに可決いただきました集合住宅の建築と管理に関する条例の施行に当たって、一定規模以上の集合住宅には防火水槽の設置の義務付けを予定しているところでございます。このように災害時におけます民間建築物の地域貢献のあり方につきまして、地域防災計画の見直しの中で検討してまいります。
 次に、同じ項の中の情報伝達の対策のところで、音声自動応答サービスの御質問がございました。音声自動応答サービスにつきましては、既に導入しております自治体に対しまして、その実情を把握した上で導入する方向で検討してまいります。災害情報の伝達手段として、防災行政無線のほか、防災情報メールマガジンや区のホームページ、広報車によります広報はこれまでも行ってきておりまして、引き続き行ってまいります。そのほかの御提案につきましても、大震災におけます教訓等を踏まえて検討してまいります。
 次に、同じ項のオートバイの導入についての御質問がございました。災害時におけます情報収集等の、オートバイの機動性につきましては聞いてございます。ただ、今回の震災では、避難所に運ぶ物資の量が大規模だった等々の理由で、必ずしもオートバイが効果的に活動できたとは聞いてございません。今後、被災地での実情をさらに踏まえまして、さらに検討してまいりたいと考えてございます。
 続きまして、同じ項の備蓄物資の充実でございます。備蓄物資に関しましては、2日目、3食目以降の水や食料などにつきましては、区内や近隣地域におけます流通備蓄の活用等で対応できると考えてございます。一方で区民の皆様に対しましては、少なくとも3日分の水や食料を日ごろから備えていただくよう、これからも積極的に呼びかけてまいりたいと考えてございます。
 次に、中野駅周辺の回遊性の御質問がございました。中野駅周辺の回遊性を高めるため交通手段を整備することは、区民の利便性の向上や駅周辺の活性化につながるものと考えてございます。御提案のようなバス路線の充実やオンデマンド交通の導入等につきましては、今後の中野駅周辺まちづくりの進展に伴います交通網の充実に向けた検討項目として考えてまいります。
 次に、桃園川緑道につきましての御質問が2点ございました。まず、その緑道の整備につきましての御質問でございます。緑道の路面やスロープの改修、出入り口の整備等につきましては、都下水道局との事前調整を行いまして、具体的に検討してまいりたいと考えてございます。当該緑道は、都市公園法に基づきます公園として先般告示したところでございますが、使用ルールは変更してございません。今後は、注意を喚起する掲示板の設置や、新たな公園としてのPRを含めた近隣へのチラシの配布などを行ってまいります。
 最後に、緑道へのトイレの設置の御要望もございました。当該緑道の地下は下水道幹線になっているところから、将来的には大規模改修が考えられます。したがって、緑道内への公衆トイレの設置は難しいと考えてございます。なお、緑道沿いにトイレがあります区立公園が点在していることから、何らかの表示を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

〔経営室長川崎亨登壇〕

○経営室長(川崎亨) 大規模空間施設等の天井落下防止についてお答えいたします。今回の東日本大震災直後に区有施設の第1次点検を行うとともに、必要に応じて第2次点検を実施した結果、大きな損傷がないことを確認しております。また、今回の地震の揺れで、各所で天井部材等の落下が見られたことも承知をしているところでございます。国などでも対策が検討されているところでございますが、区としてもさまざまな事例を参考に、今後対策のあり方を検討していきたいと考えております。

〔地域支えあい推進室長長田久雄登壇〕

○地域支えあい推進室長(長田久雄) 高齢者の見守り支えあいについて、傾聴ボランティアに関する御質問についてお答えをいたします。傾聴を大切にしたボランティア活動につきましては、区内でも既に多くの実践例があるものでございます。今後地域の見守り支えあい活動を推進していくためには、新たなボランティア層の拡大も必要であり、その中で傾聴を大切にしたボランティアについても拡大をしてまいりたいと考えているところでございます。

〔小林ぜんいち議員登壇〕

○5番(小林ぜんいち) 再質問させていただきます。先ほどの放射線量の測定の件に関してでございます。放射線量につきましては、測定した結果について分析し公表ということですが、必ず結果を公表していただけるということでしょうか。それでよろしいでしょうか。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 試測の結果については、分析の上、区民にわかりやすい形で公表する考えであります。

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