公明党 中野区議会議員 小林ぜんいち 確かな政策!抜群の実現力!

議会発言

平成31年第一回定例会予算特別委員会の総括質疑〈質疑・答弁〉

○小林(ぜ)委員 初めに、1番、予算編成についてお伺いをします。
 平成31年度予算は、酒井区長が副参事から区長に赴き、初めての予算編成となりました。区長は選挙公約で教育長は民間人の登用を挙げながら、具体的な人選ができず、長期不在でした。地方行政の組織及び運営に関する法律が改正され、教育長の責任と権限は大きくなりました。予算議案を作成する場合には、教育委員会への意見聴取を定めていますが、教育長不在の状況で、教育予算を編成する上で十分意見が聴取されたか、懸念があります。
 そこで、教育委員会の意見が十分反映された予算案となっているのか、確認のため伺います。
○高橋子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当) 区の予算編成に当たりましては、教育委員会として予算編成に向けての基本姿勢をまとめ、区長と教育委員会との意見交換の機会を設けるなど、教育委員会の意見は十分に区長に伝えているところでございます。
○小林(ぜ)委員 1月に教育長が就任され、教育長のお立場は、学校教育行政、そして学校教育での実務の経験が必要であるということは私も認識をさせていただいているところであります。
 そこで、区長にお伺いします。10月の区長記者会見で、民間人登用は次回の人選に向けて考えているといった趣旨の発言をしていますが、次は民間人登用となると現教育長はわずか2年3カ月の任期となります。次の民間人登用となると、今の教育長は2年3カ月、在任期間、あと2年少々ですけども、このことについて問題はないのでしょうか。区長はどのように捉えているのでしょうか。
 そもそも民間人登用を公約に掲げたのはなぜでしょうか。あわせて伺います。
〇酒井区長 まず、教育長の任期は3年でございます。今回は、前教育長の残任期間ということで、2年3カ月の任期となりました。
 教育長には、教育行政と教職としての経験を生かして、限られた任期の中で最大限力を発揮していただいて、教育長としての職責を果たしていただきたいと思っております。
 次期の教育長については、しかるべき時期に改めて判断してまいります。その際、民間からの人材登用も選択肢の一つとして考えるところでございます。
 また、民間人登用を公約に掲げた理由についてでございます。公教育の充実は、自治体がしっかり取り組まなければならない課題であると考えております。これからの教育行政は、これまで公教育に求められてきていることはもとより、学校運営、教育に民間の経営感覚を取り入れて、民間の力を活用することも必要であるということから、民間からの人材登用は有効であると考えております。
○小林(ぜ)委員 今の教育長は、2年在任期間、残りの2年ちょっとということで、その後は民間を考えている。今の教育長は立つ瀬がないなというふうに、私だったら考えるところです。
 新年度予算、プレスの発表の、区作成の動画を見ると、区長記者会見と銘打ちながら、記者の質問に区長自身はほとんど答えていません。区長自身が責任を持って予算編成したのかさえ疑われかねない映像です。
 その中には、今非常に大きな課題がある児童相談所にかかわる質疑がありました。区長が直接答えた児童相談所に関する質疑の中には、都がやるから、区がやるからではなく、連携が大切だといった趣旨の発言がありました。どちらが所管するかは問題ではないとも捉えられますが、区長は、中野区が児童相談所を設置する意義をどのようにお考えでしょうか、伺います。
〇酒井区長 区が児童相談所を設置する意義としては、主に三つの点が挙げられると考えております。一つ目として、児童相談所の持つ指導措置といった権限を得ることで、児童虐待の発生予防、早期対応、介入措置、家庭復帰等を身近な地域において、すき間なく一貫して対応できること。二つ目として、地域の関係機関との顔と顔が見える関係やさまざまなサービスの実施主体であることを生かし、複雑な課題を抱える子どもと家庭への迅速、的確できめ細やかな総合支援を実施できること。三つ目として、さまざまな対応事例について検証等を積み重ね、地域へ還元することによって、地域全体の対応力の強化を図り、児童虐待を根絶するまちづくりに資することができることと考えております。
 目黒区や、千葉県野田市等の痛ましい児童虐待事件が相次ぐ中、児童虐待対応の強化は待ったなしに進めなければならないと改めて認識しているところでございます。区としては、区が児童相談所を設置する意義を踏まえ、2021年度の児童相談所設置に向けて着実に準備を進めて、中野のまちに暮らす子どもと家庭の安全・安心を守ることができる環境づくりに尽力する考えでございます。
○小林(ぜ)委員 今の話を聞くと、教育長も非常に重要なお立場なのかなというふうに考えます。先ほど私は、教育長は教育行政と学校教育での実務を経験されている方が非常に大事であるという点を述べさせていただきました。また、教育長の人選、これから民間登用というお話がありましたけれども、今後については、いささか疑問を感じるところです。予算編成は来年度に向け、区政根幹にかかわる大事な仕組みづくりです。予算づくりは、議会に対してもより丁寧に行い、軽率な発言のないようお願いしたいと思います。
 2番、平和の森小学校の供用開始についてお伺いします。
 1月31日の子ども文教委員会で、平和の森小学校校舎等整備基本構想・基本計画(案)について報告がなされ、校舎整備の供用開始までのスケジュールは、平成35年度、2023年度に新校舎で供用開始とあります。4年後の新校舎供用開始に向けて質疑をさせていただきます。
 初めに、学校施設について伺います。
 基本構想・基本計画(案)によると、児童数が700名を大きく超え、かつ学級数も年々増加することが予想される学校です。第1次検討施設配置図を見ますと、まるで迷路のような複雑な平面図、直線50メートルしかとれない狭い校庭、小学校の設置基準に照らし、敷地の使い方には疑問を感じます。広い平和の森公園地域にあるにもかかわらず、息苦しささえ感じる計画です。さきの一般質問では、敷地の拡大で工夫が図れるとの答弁がありました。
 そこで、供用開始される新校舎の敷地面積や校庭の面積は、現在の校舎敷地と比較してどのくらい広くなるんでしょうか。
 また、まちづくり用地と都市計画決定された地区施設道路を除くとどのような面積になるのでしょうか。
 東側の敷地だけで、文部科学省の小学校設置基準は満たしているのでしょうか、お伺いします。
○石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 平和の森小学校の新校舎を整備する敷地につきましては約1万5,230平米であり、校庭面積は約5,900平米でございます。また、現在の平和の森小学校の敷地面積は約8,515平米であり、校庭面積は約2,400平米でございます。新校舎の敷地及び校庭面積については、既存校舎よりも、敷地面積は約6,715平米、校庭面積は約3,500平米広くなります。
 また、まちづくり用地として活用を検討していた土地と地区施設道路を除いた場合の新校舎の敷地面積は約1万3,340平米であり、校庭面積は約4,000平米でございます。この場合におきましても、既存校舎よりも、敷地面積は約4,825平米、校庭面積は約1,600平米広くなります。
 新校舎は、西側敷地や地区施設道路用地を除いた東側敷地のみで、文部科学省の小学校設置基準等を満たした計画としているところでございます。
 校庭については、小学校設置基準の別表に定める面積を満たしてはおりませんが、地域の実態その他により特別な事情があり、かつ教育上支障がない場合はこの限りではないとするただし書きの規定を適用しております。
○小林(ぜ)委員 ただし書きの条文によって満たしているということですけども、新たに計画され、供用を開始される校舎の配置では、校庭が狭く、直線コースは50メートルです。児童を通わせる保護者からは、どうしてこんなに狭い校庭なのか、どうして50メートルしかとれないのか。新校舎、新設する校舎、新しく建てる校舎なのにもかかわらず、土地の利用方法に対してもったいないなどの御意見をいただきます。
 地区施設道路について伺います。
 学校予定地には、敷地を東西に分断する地区施設道路が入っています。この地区施設道路とは、一体どういった道路を指すのでしょうか。都市計画道路との違いも伺います。また、いつ、どのように決定され、区はどのように活用すべく決定をしたのでしょうか、伺います。
〇藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 地区施設道路の決定時期、活用目的についてお答えいたします。
 地区施設道路は、既存の道路網を生かした修復的な整備を行い、防災機能の向上と歩行者の日常生活における安全を目指した道路基盤のネットワークを形成することを目的としております。
 また、都市計画道路とは、都市間を結ぶ幹線街路や市街地内の補助幹線街路など、秩序ある健全な市街地を形成していくための根幹をなす都市施設でございます。平成5年11月24日に平和の森公園周辺地区地区計画として決定しております。
 また、平和の森公園周辺地区地区計画ですけれども、こちらのほうは中野刑務所跡地周辺の地域について、防災機能を持った公園及び下水処理場を建設整備し、周辺の不燃化の促進、道路の整備などにより、安全で快適なまちづくりを進めるため、人々が安心して住み続けられる住宅地、平和の森公園を生かした緑豊かで快適なまち、広域避難場所を中心とした防災拠点地区の形成を目標としております。
○小林(ぜ)委員 今の答弁の中にはありませんでしたけれども、ここは避難道路という位置付けがされているかと思います。避難道路を想定した地区施設道路、敷地の活用について伺います。
 平和の森公園は、広域避難場所で、この道路は、今回のこの地区施設道路が避難道路のはずです。区は近隣の皆さん、民間の皆さんには、都市計画決定された避難道路用地として考えていますと。区民には、売却や大きなものを建てる計画、そういったことについては私権を制限していると言ってきました。建物は建てられないかもしれませんけれども、今回の敷地、校庭として活用することは、地区施設道路、避難道路でなくなってしまうと思いますけれども、私は懸念をします。
 文部科学省の小学校施設整備指針では、第2章に施設計画、第1節、校地計画、第1に校地環境、3に適正な面積及び形状、(1)に現在必要な学校施設を整備することができる面積であることはもちろん、将来の施設需要に十分対応することのできる面積の余裕があることが望ましいとされています。
 今回の平和の森小学校施設について、区から示された校地計画を見ますと、主たる屋外運動場、校庭が、暫定利用の土地となっています。文部科学省はこういう計画を認めるのでしょうか。区立の建て替えだから、改めて許可を得るわけでもないと思います。仮に私立新設校、民間が新設校を建設する場合には開校許可すら認められないと思います。
 避難道路としないで、暫定活用に当たって、地区施設道路を学校用地として、校庭など活用してよいのでしょうか。昨日は、当分の間と答弁がありましたけれども、暫定とはいつまでのことで、その後どのように暫定利用を解消するのでしょうか。
 また、こうした場合、建設委員会報告、都市計画審議会への諮問などの手続を経ないで、校地編入を目的とした暫定利用を行ってよいのでしょうか、あわせて伺います。
〇藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 地区施設道路の学校用地としての活用についてお答えいたします。
 区画街路第2号の矯正研修所跡地の南側の拡幅道路、沿道拡幅用地を全て取得し、道路整備を完了させた後、避難道路として供用を開始してまいります。
 また、平和の森公園周辺地区地区計画及び地区施設道路の位置付け等には変更はないため、建設委員会への報告、都市計画審議会への諮問は特に行っておりません。
○小林(ぜ)委員 ここでも、手続は区が行うから、また、まだ用地が定まっていないからということで報告等も行わない。手続的にどうなんでしょうか。
 東京都と地区施設道路の他の用途としての暫定的に利用することについて、都市計画決定された計画について協議はしているのでしょうか、伺います。
〇藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 東京都との協議のことですけれども、防災上必要な地区施設道路の位置付け等に変更はございません。避難道路としての用途は、変更せずに暫定利用することとしております。
 また、地区計画に基づく地区施設道路としての位置付けに変更はないため、協議は特に行っておりません。
○小林(ぜ)委員 ここから先もそうなんですけど、ここの敷地のことについて、表面上のことを聞いていますけども、表面、地面上のことを聞いていますけども。地面上、図で見るところには三つの敷地がある。それが敷地の分割された様子です。
 その下には――これから聞きますけれども、それぞれ用地の買い方が出てきます。そしてここには使い方が出てきています、立てて見たときには。そういったことをきちっと幅広く確認をさせていただきますけれども、今の答弁では、重層的に物事を考えたときに、一つの敷地、ピンポイントで横に平たく見たときには、こういった使い方だからいいんです、こういう考え方だからいいんですという答弁に今終始をしているように聞こえてなりません。
 都市計画法に基づいて地区施設道路が明確に入っている敷地、区として整備を予定している道路、公の法定敷地の一部として使われるなど、暫定活用を前提とした敷地を購入することについて、区が取得後、補助金の活用は可能でしょうか、伺います。
〇藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 地区施設道路への補助金活用についてお答えいたします。
 今回の道路用地の取得につきましては、校地編入を目的としておらず、地区施設道路として取得するもので、その用地を供用開始まで暫定利用させるものでございます。また、道路として整備する際、補助金を活用することとしております。
○小林(ぜ)委員 地区施設道路の部分の購入について伺います。
 財務省から一団の土地としてこの三つを用地特別会計で、一般会計とは別に買っておいて、都市計画事業を行うときに一般会計で買い戻す、用途上不可分でない地区施設道路が入った土地をこうした購入の仕方でよいのでしょうか、伺います。
〇吉沢経営室副参事(用地担当) 財務省は、一団の土地としまして売却するとしております。区は、公共用途に供する土地を用地特別会計で購入するものであります。取得した後、事業化する際に、各所管におきまして、事業にあわせて一般会計で買い取ることになります。
○小林(ぜ)委員 そもそも用地特別会計で起債できないのではないかと、伺います。
 最終的に用地を分割して、別々の用地で同時に購入し活用する場合であっても、用地先行取得債を財源として、一般的に用地特別会計で購入するということかと思います。用地先行取得債で購入した土地は、直近の事業に実行する恒久的な事業での買い戻しが絶対条件となるはずだと思います。しかし、まちづくり用地と地区施設道路の部分、文化財用地の部分は、買い戻しのため本格的な事業の見通しは立っていません。したがって、起債できず、購入できない。だから、学校用地で起債して、一括購入すると言っていると考えます。それは違法性が高いと考えます。
 学校建設が事業化するときに、全体を学校用地として一般会計で買い戻すことになるのではないでしょうか。その際、起債を行う場合、起債の協議先である東京都は、地区施設道路の計画がある土地に起債を認めないのではないでしょうか、伺います。
○海老沢政策室副参事(予算担当) 用地の起債についての御質問でございますけれども、まず平和の森小学校の用地でございますけれども、公共用地の先行取得債での対象でございますが、将来、公共用もしくは公用に供する用地、その他の代替地として利用する計画に基づいて取得する用地としまして、協議等の年度以降10年以内に事業の用に供するものに限るというふうにされておるところでございます。
 事業化までの年数制限はあるものの、先行取得時において、具体的な事業化計画について協議項目にはなってございませんで、当該用地に対して公共用地先行取得債を起債することは可能であるというふうに考えています。
 学校建設が具体化する際には、学校用地のみを分割して対処する事業債、起債する場合には事業債、学校で言えば学校教育施設等整備事業債というのがございますが、それを活用いたしまして、一般会計で買い戻すことになるということのため、一括購入ということはないと。道路部分を一括購入するということはないというふうに考えています。
 まちづくり用地や地区施設道路用地の事業化に当たりまして、一般会計で買い戻す際には、起債を活用するという、一括購入しないで起債を活用するという場合には、区分ごとにそれぞれ対象となる事業債で東京都に協議または届け出を行うことになるので、例えば地区施設道路の用地の部分を学校債の事業債で充てるということはないというふうに考えています。
○小林(ぜ)委員 用地特別会計は、5年後に償還が始まります。据え置きが可能ということですよね、5年間。道路用地の事業がおくれる場合、まちづくり事業を行うとき、国や都の補助金を受けて購入できます。学校用地に補助金はないので、一般財源で買い戻すことにならないでしょうか。
 こうした購入は、都費、国費の補助金を十分活用したとは言えず、来年度は過去最高の予算額、予算規模となると言っていますけれども、区財政をさらに圧迫することになると考えます。いかがお考えでしょうか。
○海老沢政策室副参事(予算担当) 事業化するに当たりまして、起債を活用するというふうにお答えしたところでございますが、地区施設道路用地部分につきましては、事業化時に分割して国費や都費を活用して、一般会計で買い戻しを行うというふうに考えているところでございます。
 一方で、学校施設用地の部分につきましては、一般会計において引き取る際に、起債や基金を財源として対応するということになります。そのため、当初予算案の概要の今後の、今回の当初予算の概要ですが、今後の財政フレームにはこれを反映して計画をしているところでございます。
 この一般会計での買い取りに当たりましては、財調、普通交付金での交付や、あるいは特別交付金での交付が受けられるよう、都と協議をしていくつもりでございまして、財政負担を軽減に向けた努力は行ってまいりたいというふうに考えております。
○小林(ぜ)委員 さっきも言いましたけれども、地面そのものと、そこに引かれている線と、そしてそれぞれの土地の性格と、そしてそれを土地のそれぞれを買い求めていくための予算、起債を起こしたり、一般会計であったり、用地特別債を使う、そうした考え方、重層的に物事を考えていったときに、平和の森小学校の新校舎での供用開始というのは、地域の皆さん方のこれまでの大きな期待であります。長年の期待であります。区の手続の甘さにより、大事な区民の皆さん、期待をしている児童や保護者の皆さんを裏切ることのないよう、要望します。
 4年後に予定されている供用開始が遅れることなく、かつ避難道路の確保と安全対策をしっかりと行っていくよう要望して、この項の質問を終わります。
 3番、平和の森公園再整備について伺います。
 初めに、平和の森公園再整備について伺います。
 平和の森公園再整備は、長い年月と時間をかけ議論され、再整備の基本的な考え方、再整備構想、基本計画といった丁寧な検討を経て設計し、パブリック・コメントを経て、工事契約が締結され、平成29年9月、第3回定例会の本会議で議決された工事案件です。しかし、昨年7月、区の一方的な指示により工事は中止され、工事内容の見直しが図られ、示された平和の森公園再整備(第2工区)の考え方については、大きく変更がされました。これは単に軽微な変更ではなく、大きな改廃に当たると考えます。
 さきの平成30年度補正予算では、哲学堂公園再生整備において、実施設計まで税金を9,000万支出した計画を区はいとも簡単に、なし、無駄にしてしまう政策判断を行いました。こうした大事な税金の無駄遣いの見直しが必要と考えます。
 今回の考え方によれば、増減合わせて約2億円弱の変更になります。単に工事内容の一部ということではなく、コンセプトそのものである基本設計の基本計画、ゾーン別の概要、基本的な考え方に至るまで立ち返った変更の整理がきちんとされているのでしょうか、伺います。
○細野都市基盤部副参事(公園担当) 変更案の内容につきましては、区民のスポーツ健康づくりの場としての機能や、憩いの機能、防災機能等、当初からの基本的な考え方やコンセプトは継承しているものというふうに考えてございます。また、今回の変更案につきまして、そのコンセプトを実現するための手段について幅広く区民意見等を聞かせていただいて、再整備の内容を変更させていただいたものでございます。
○小林(ぜ)委員 いささか疑問な答弁でしたけれども。
 次に、パブリック・コメントの必要性について伺います。
 中野区自治基本条例第14条には、意見交換及びパブリック・コメント手続を経るものが示されています。しかし、一般質問で区長は、パブリック・コメントは行わない理由として、緊急を要するもので、その理由として、早く公園を開放したい、業者との契約があるので、を掲げています。中野区パブリック・コメント手続に関する規則第3条には、条例第14条第1号に掲げる事項について、原則としてパブリック・コメント手続を行うものとする、ただし、迅速もしくは緊急を要するもの、軽微なもの、または区長に裁量の余地がないものについてはパブリック・コメント手続を行わないことができると示されています。ここで示す緊急を要するものは、災害や社会的緊急事態の出来事であって、区が勝手にとめた工事を言っているのではないはずです。
 また、中野区意見交換会に関する規則第4条には、意見交換会はパブリック・コメント手続に先立って行うものとすると示されています。説明会を開催したから、またワークショップを開催し、区長が同席をして開いたから行わなくてよいと読むことは決してできません。書かれていません。
 行政監理担当に伺います。区はなぜパブリック・コメント手続を行わないのでしょうか。ボトムアップの区政でこんな解釈がまかり通って、行政監理担当としてよいのでしょうか、伺います。
〇森経営室副参事(行政監理担当) 今、委員御紹介ありましたように、中野区パブリック・コメント手続に関する規則第3条ただし書きの規定に基づきまして、工事期間中ということで緊急を要するものということで、区民生活への影響等を最小限とするということを考慮いたしまして、パブリック・コメント手続を実施しないと判断したものと認識しているところでございまして、関係例規の形に沿ったものであると考えているところでございます。
○小林(ぜ)委員 すみません。もう1回前段の部分、答弁していただけますか。
〇森経営室副参事(行政監理担当) パブリック・コメント手続に関する規則第3条ただし書きの規定に基づきまして、工事期間中につき、緊急を要するものであると、区民生活への影響等を最小限とするということを考慮いたしまして、パブリック・コメント手続を実施しないという判断をしたと認識しているところでございます。
○小林(ぜ)委員 区民生活と言うんですけども、これ、そもそも区がとめた工事なんですよ。議会がとめたとか、そういうことじゃないんですよ。区がみずからとめているんですよ。そんなの、とめるときに区民生活に影響するってわかっているじゃないですか。それを理由にするというのは、どう解釈したらそういう解釈になるんですかね、パブリック・コメントの条文を。
 公園担当は、正規にはパブリック・コメントが必要な案件と答弁しているんです、建設委員会で。パブリック・コメントを行わない理由が、こうした論理的でない解釈で、自治基本条例による手続を無視して区はよいのでしょうか。
 法務担当に伺います。法務担当として、具体的な案件でこうした解釈を了とお考えでしょうか、伺います。
〇尾関経営室副参事(法務担当) 法務担当の主たる事務は、職員からの相談に応じて法的観点から助言を行うものであり、各部が所管する個々の事業に対する見解を述べる立場にはございませんが、各条例及び規則の定めからは、先ほど行政監理担当が答弁したとおり、手続に瑕疵はなく、問題はないものと考えております。
○小林(ぜ)委員 法務担当は、中野区の職員ですよね。それで、法務担当は個々の個別については対応しない。意味がよくわかりませんけれども、今回の案件について、全くパブリック・コメントの手続を行わないことを正とする、了とすると法務担当はお答えになっています。
 弁護士さんであるところ、たしか中野区の法務担当は、昨年から弁護士さんが入られたと聞いています。弁護士さんの立場で、そういう御答弁でよろしいんでしょうか。今後もこの御答弁は、中野区の全ての物事のありよう、考え方に全て、よくわからないですけど、判例という言葉が正しいのか、私は法学部ではありませんのでわかりませんけれども、もとになっていく、そうした物の考え方、法務担当として、それでよろしいんですか。
〇尾関経営室副参事(法務担当) 先ほど行政監理担当が答弁させていただいたとおり、緊急を要するものに当たるという判断のもとにパブリック・コメント手続を経なかったということでございます。諸般の手続、諸般の事情を考慮して、最終的に区長が緊急を要するものと判断したものと認識しております。
○小林(ぜ)委員 区長の意向をそのまま行政監理担当がよしとした、なので、法務担当もそれをよしとしたという答弁にしか聞こえないんですよ。区の言い分を聞いていると、住民参加ということについて、理解の根本からずれている。
 酒井区長は、区民の声を聞く方法は、その都度、自分の考えた方法で聞けば、検討段階での区民参加だと思っているようです。自治基本条例で定めた区民参加の手続を経ていない。酒井区長が選挙時の基本公約の一つに、形骸化した自治基本条例を区民参加で再生、こうしています。自治基本条例を無視して物事を進めようとしている姿勢、これはまさに真逆な行為だと感じます。
 したがって、原点に立ち戻って、議論と計画の練り直しをした上で、議会への報告、全区民への情報提供、意見交換会、意見交換会の結果と決定案の議会報告、全区民へのパブリック・コメント案の公表、パブリック・コメントの結果の議会報告、実施案と実施計画の決定といった、従来、区が行ってきた自治基本条例に基づく手続の誠実な履行を求めます。
 こうした法的――知識じゃないですね――資格を持たれた方々、そして行政監理、法務担当、そうした方々の解釈をもゆがめるような解釈のあり方、自治基本条例のあり方、いささか――いささかではないですね、相当な問題を感じます。
 次に、4番、区役所・サンプラザ地区再整備について伺います。
 さきの一般質問に対する区長の答弁で、区が進めている再整備の検討や進捗状況があまり知られていなかったということが問題であると、私は責任転嫁ともとれる答弁には驚きました。区長自身があまりまちづくりを御存知ないということも問題であると思いますが、それはさておき、区全体を見渡した政策的、財政的な検討がなされているのか、この間の区政の動きを見てみますと、極めて疑問に思うところです。
 区役所・サンプラザ地区再整備については、私はかねてより、中央線沿線の東京オレンジライン構想、東京西部都市圏、東京全体から等、もっと俯瞰的な視点で議論を行うことを提案してきました。新宿から5分の利便性、便利な立地から見ると、決して経済的に繁栄している区ではない。超高齢化対応や今後の子育て支援策など、区民サービスを確保、充実していくためには、経済活力をもっと高めて、今以上の財源を確保していかなければなりません。この地区だけでの狭い議論、もっと言えば、施設の規模論だけで終始すべきはないと考えます。
 これまで検討してきたアリーナの活用イメージは、どのようなものを想定してきたのでしょうか。東京西部都市圏を牽引していくまちづくりとして考えていたのではないでしょうか、伺います。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 平成29年にスポーツ庁の受託事業により行いましたアリーナ協議会の報告書では、アリーナは中野サンプラザホールにおける集客交流機能を引き継いで整備するものとしており、これまでのようにステージでの興行にとどまることなく、アリーナ部分を活用したスポーツ、コンサート、MICEなどさまざまなコンテンツの利用が可能な施設を想定しているとしております。
 アリーナで行われるコンテンツの持つ集客力や発信力によって、中野駅周辺のにぎわいと活力を増進させて、地域経済の発展に寄与するとともに、東京や日本の国際競争力の強化につながるものとしております。
○小林(ぜ)委員 区民会議では、ホールの規模は3,000人程度がよいのではないかとの意見が出ていますが、その根拠は何でしょうか。中野のまちづくりのにぎわいや活性化につながっていくとお考えでしょうか。また、その場合、採算も含めた財政的なシミュレーション、検討を区は行っているのでしょうか、伺います。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 区民会議では、大規模集客交流施設につきまして、2,000人から3,000人規模のホールがよいのではという意見が大半でございます。今と同じようなものを望む声や、1万人という規模がまちにとって負担になるのではないかとの意見が出ているというところでございます。
 まちづくりのコンセプトにつきましても意見が交わされておりまして、まちのさらなる活性化やにぎわいの創出を望む声は大きく、広場の使い方などエリアマネジメントの議論につながっているものでございます。
 集客交流施設の採算性につきましては、他の事例も参考にしながら、シミュレーションを行っているところでございます。
○小林(ぜ)委員 区は3,000人規模のホールやバンケット、小規模のホールなどの検討をしていると聞きますが、中野駅から8分の距離にあるZEROホールには1,300人と500人規模のホールがあり、競合するような施設をつくって共倒れになるような愚は絶対に冒してはならないと考えます。3,000人規模のホールや小規模ホールとした場合、誰が運営を担うと考えているのでしょうか、伺います。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 運営につきましては、民間のノウハウを活用する考えでございます。
○小林(ぜ)委員 3,000人規模のホールで採算ベースを考えると、誰が考えても、民間は施設の所有ができず、運営のみしか行えないと思います。
 我が会派の平山議員の一般質問において、大規模集客交流施設について、民設民営の方向性は変わらないものかとの質疑に対し、所有等、運営のあり方については、現在も民設民営を含めてさまざまなケースを想定して検討しているとの答弁がありました。ホールにしても、アリーナにしても、採算ベースを考えると、2,000人から3,000人でも、1万人でも、公設民営とならない規模を模索すべきであり、民設民営を前提として考えるべきだと思います。いかがでしょうか、伺います。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 運営につきましては、今答弁いたしましたが、民間を考えておりますけれども、施設の所有につきましては、区、株式会社まちづくり中野21、民間、それぞれのケースを想定して、比較検討しているところでございます。
○小林(ぜ)委員 比較検討ということですけども、公設民営では、運営がうまくいかなくなった場合に、民間が手を引き、区が所有する施設だけが残されることになります。用地が有効に効率的に活用されなければ、その補てんを区民の貴重な税金を無駄に投入することになります。また、維持管理、更新のコストも全て区が負担することになります。そこで一般財源を投入することになります。
 第三セクターのまちづくり中野21の所有も検討しているとのことですけれども、区民の税金を投入するリスクは同じだと思います。こうしたリスクを断ち切るためにも、民設民営以外は考えられません。見解を伺います。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) それぞれのケースで異なるリスクがあると考えております。そうしたリスクや、想定される事業スキームを検証するなど、慎重に検討していく必要があると考えております。
○小林(ぜ)委員 まちづくり中野21の解散時期についてはどのように考えているんでしょうか、伺います。
 平成17年に制定された議会の議決すべき事件等に関する条例では、まちづくり中野21の株主総会において、会社の解散に係る議決権を行使する議会の議決が必要とされています。民設民営とする施設がスタートするときには、まちづくり中野21は解散すべきと考えます。解散の意思表示をいつと考えているのでしょうか、伺います。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 現在検討しております再整備の事業計画におきまして、くい打ち等、資産の活用方針を示すものとしております。まちづくり中野21のあり方を含めて、その考え方を6月ごろにはお示ししたいと考えております。
○小林(ぜ)委員 何点か伺ってきましたけれども、区役所・サンプラザ地区再整備のあり方については、まだまだ議論が必要であると思います。建設委員会において、区民会議の報告を聞いていますけれども、閉塞感すら覚えるものであります。区民会議委員の多くは関係団体からの推薦として参加されているとは思いますけれども、若い人や女性が少ないことも気になるところです。この際、区民会議だけではなく、区内外の大学生などの学生や若い人のアイデアを募り、新たな風を吹き込ませてはいかがでしょうか、伺います。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 中野区は20代から30代の人口が多いのが特徴でございまして、いただいた御意見を参考に、より幅広く意見やアイデアが集められるように工夫してまいりたいと思っております。
○小林(ぜ)委員 この項の質問の冒頭に、区長はまちづくりをあまりよく御存知ではないということを申し上げましたけれども、そうであるならば、まちづくりのプロにお任せをしてはいかがでしょうか。豊島区では著名な建築家を都市政策顧問として招聘し、池袋のまちづくりのデザイン、監修をされています。中野区においても、中野駅周辺だけでなく、西武新宿線沿線や東中野駅周辺など、これからのまちをデザインしていくことが必要だと思います。特に、区役所・サンプラザ地区再整備は、こじんまりやるものではなく、大きく捉えて進むべきものであり、まちのデザインの監修を行うマスターアーキテクトや、デザインプランナーと呼ばれる専門家を入れて進めてはどうでしょうか。お伺いいたします。
〇石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) この区役所・サンプラザ地区、中野駅新北口駅前エリアでございますが、まさに中野の顔でございます。将来にわたるシンボル空間としてのまちづくりが求められておりまして、都市のデザインは非常に重要であると考えております。
 御紹介のあった専門家の参画につきましては、他の事例も参考にしながら検討してまいりたいと思います。
○小林(ぜ)委員 まちづくりは、単によいとか悪いとかではなく、未来を見据えた政策判断を広く、深くすべきと考えます。民間主導で進めるべき開発において、区が建設、所有、運営、どの面でもリスクをとるべきではない。区は、最大の地権者として開発にかかわり、都市自治体として、都市計画や道路、広場などの都市基盤を主導し、安全性や利便性、都市のユニバーサルデザイン化を実現すると同時に、まちの活力、価値を最大限に引き出す。その一方で、土地などの財産は着実に開発の中で回収し、新区役所整備の財源に充てるなど、区民の財産は守り切ることが重要であると考えます。
 札幌ドームでは札幌市が所有し、まさに市の大きなリスクに直面しています。公設公営、公設民営など、区が直接的なかかわりを深めて、不定形、不確実なリスクを背負うことは絶対に避けるべきであると要望して、この項の質問を終わります。
 5番目に、新体育館における平和資料展示室についてお伺いいたします。
 新体育館建設が来年4月オープンを目指し始まっています。新体育館内には、以前平和の森公園にあった平和資料展示室を設ける計画があります。区民の皆さんに見やすく、平和についてより身近に感じていただく充実した展示が必要と考えます。具体的にどのような規模でどのような資料をどのように展示していくのでしょうか、伺います。
○杉本政策室副参事(企画担当) 資料室の広さは約63平方メートルでございまして、旧平和資料展示室と同程度の広さでございます。
 中野の空襲や学童疎開などテーマに沿って、区民から寄贈された資料や写真パネルなどの常設展示を行うほか、山手大空襲や終戦記念日などに合わせて、年4回程度企画展示も行いたいと考えてございます。
 多くの方に御利用いただけるよう、資料室全体のレイアウトやパネルの製作につきましては事業者への委託を考えてございまして、これまで旧平和資料展示室で展示していたパネルを更新するとともに、戦争の悲惨さや平和の尊さをわかりやすく伝えるため、解説パネル等を新たに作成する考えでございます。また、廊下側壁面をガラス張りにしまして、施設利用者が外からでも資料室内の展示を見ることができ、気軽に立ち寄ることができる場所にしたいと考えてございます。
○小林(ぜ)委員 63平米というと、ほぼ学校の教室一つ分、そういった面積になるかと思います。その面積の中で、今さまざまな工夫を凝らして展示をしていただけるということですけども、展示だけではなく、平和の歴史を学べる場としての整備も必要と考えますが、どのようにお考えでしょうか、伺います。
○杉本政策室副参事(企画担当) 平和に関する書籍等を収集、整備するとともに、タッチ式モニター設置によりまして、平和の語り部証言映像を自由に選択して閲覧できるようにするなど、区民が主体的に平和について学べる環境の整備を検討してございます。
 区が平和事業を実施するほか、区民同士が平和事業を通じて交流するなど、学習交流の場としても活用してまいりたいと考えてございます。
○小林(ぜ)委員 現在、体育館建設のほか、平和の森公園、歴史民俗資料館、哲学堂公園、そしてみずのとう公園などの整備計画が進んでいます。中野平和マップにもある、こうした歴史と文化的価値を備えた場所と連携を図り、より充実した取り組みが必要と考えますが、いかがでしょうか、伺います。
○杉本政策室副参事(企画担当) これまで区では、委員御紹介のとおり、平和マップを作成しまして、恒久平和の願いを広く区民の皆さんに伝えてまいりました。また、平和に関連した史跡の紹介を行ってきたものでございます。
 新しい平和資料展示室は、多くの区民、利用者が訪れる施設になることを踏まえまして、さらに幅広い視点から、恒久平和への願いを広く区民へ普及していくための取り組みを検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○小林(ぜ)委員 さまざまな貴重な資料がこの平和展示室にはきっと展示をされることと思います。中野の平和資料と展示は、区民にとっても貴重な資料であります。常に親しまれる展示をお願いし、この項の質問を終わります。
 6番、その他で、初めに、「みま~も」を活用した高齢者の地域見守り・支えあいについて伺います。
 高齢者の見守り・支えあいは、平成23年3月に制定された高齢者の見守り・支えあい条例により、現在80の町会・自治会で行っています。高齢者は今後さらに増加していくことが想定されます。これまで事例集を作成し、さまざまな対応の蓄積がされてきました。また、地域での活動が点から面へと広がりを持ち、活動が広がっています。桃園地域の支えあいネットワーク会議で、大田区で行っている見守りツールの一つ、キーホルダーを活用した見守りの取り組みをお聞きしました。65歳以上の高齢者が緊急連絡先や医療情報等を区に登録し、登録番号が入ったキーホルダーを常に身につけておくことで、外出先で突然の異変により緊急搬送や保護された際に、医療機関や警察からの照会に対し、24時間体制で迅速に情報提供を行う仕組みです。区においても、キーホルダー「みま~も」を活用した見守りを行ってはいかがでしょうか、伺います。
○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 高齢者の見守りキーホルダーにつきましては、今御質疑にございました大田区に続き、昨年から新宿区でも始めたというふうに聞いているところでございます。どちらも地域包括支援センターをその事業の実施主体ということで行っているということでございます。この見守りキーホルダーの取り組みにつきましては、緊急事態が起きたときにキーホルダーを見て問い合わせをされる、そのお問い合わせにどのような体制で対応していくのかということ。また、厳格な個人情報の管理とその情報の更新手法など、それらを整えることが必要であるというふうに考えております。
 現在、中野区では、GPSを活用した徘回高齢者探索サービス事業ですとか、また自宅の冷蔵庫などに緊急連絡カードを保管する取り組みなどを行っているところでございますが、今後、他自治体での取り組みの状況等を踏まえまして、中野区の実態に即した新たなサービスの導入に向けて総合的な検討が必要というふうに考えております。
○小林(ぜ)委員 支える支援よりも、むしろ自分を必要としてくれる人がいる社会参加、共感を得ることが大事であり、見守り・支えあいをさらに推進していくためには、地域包括ケアにも資する連携が必要になってきます。町会・自治会、区民活動センター、地域包括支援センター、社会福祉協議会、民生委員、そしてすこやか福祉センターなどの行政の連携が支えあいネットワークづくりに必要と考えます。
 地域の団体が工夫をしながら独自に活発に見守り・支えあいを行いたいと考える場合、区から活動拠点整備などに関して、活動へ助成金や補助金などの支援を行ってはいかがでしょうか、伺います。
○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) まず、地域独自でこのような見守りキーホルダーを利用した取り組みを行うというふうな場合でございますと、先ほど答弁いたしましたように、緊急時の連絡対応ですとか、個人情報の管理など、どういうような体制で実施していくのかというふうなことで、関係機関の連携をつくるとしても、十分な検討が必要というふうに考えているところでございます。その上で、区としてどのような支援ができるか、検討していくこととなろうかと思います。
 また、現行の補助制度といたしましては、区で、団体独自でこのようなお取り組みをされるということでありますと、公益活動団体への政策助成金の活用は可能であるというふうに考えております。
○小林(ぜ)委員 地域で活躍される町会・自治会の皆さんへの支援をぜひともよろしくお願いして、この項の質問を終わります。
 最後に、ドローンの活用について伺います。
 初めに、災害時の活用について伺います。
 私は、これまで国が改正航空法を平成27年、2015年9月の成立前から、区のドローンの技術者講習会、防災訓練での活用、そして運用指針に関して提案をしてまいりました。災害時の情報収集を目的としたドローンの活用は、国で人口集中地域での飛行禁止には当たらないことと示されています。区内において、災害時の情報収集に空から撮影映像を防災センターにて受信し、対応策や復旧対策に反映できると考えます。
 現在、中野区内においてドローンについて専門的な勉強会などを積極的に行っている方々、団体もいます。東日本大震災から8年を迎えようとする今日、災害時に人の立ち入ることのできない場所の被害状況の把握にドローンが欠かせない資機材となっていることは周知の事実です。区は、災害時の対応のためにドローンの具体的な導入に向けて検討してはいかがでしょうか。
 また、こうした団体への支援や、協定などを結び、ドローンを活用してはいかがでしょうか、伺います。
〇中川都市基盤部副参事(防災担当) 災害時のドローンの活用についてお答えします。
 ドローンは、今お話ありましたとおり、市街地においての飛行は禁止されていますが、災害時には特例で飛行を認められており、最近はテレビ報道や警察、消防、自衛隊においても、被害状況を詳細に把握するため導入されているところです。
 区においては、直接の導入は考えておりませんが、区内の活動団体と災害時の応援協定締結に向け、現在検討を進めているところです。
○小林(ぜ)委員 最後に、ドローンを活用したプロモーションについて伺います。
 現在、お隣の杉並区をはじめ、多くの自治体でドローンを活用したプロモーションが行われています。ドローンを活用した空中からの映像などで、中野区の新たな魅力をシティプロモーションしてはいかがでしょうか、伺います。
○藤永都市政策推進室副参事(都市観光・地域活性化担当) ドローンを活用し、空からまちや風景を撮影することで日常とは違った迫力ある映像を撮ることができるため、このような動画を観光施策に活用することは有効と考えてございます。杉並区でも、善福寺川の桜をドローンで空撮することで観光施策につなげているところでございます。ただ一方で、墜落等の危険から、このときドローンは善福寺川の上空のみを飛行し、飛行中は係員が周りを監視するなどして撮影を行っていたと聞いてございます。
 中野区のような人口の密集地域におきましては、ドローンの観光施策の活用について、その有効性と安全性を考慮しながら、今後検討していきたいと考えてございます。

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